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May 01, 2004
架空請求が来た！
とうとう、と言うか、ようやく、と言うべきか…
ついに私にも最近流行の架空請求がやってきました。
しかもハガキで。
正確に言うと、ハガキですらなく、銀行やクレジットカード会社からの郵送物によくある、めくってはがすと中身が読めるというタイプの郵便物でやってきました。
外見は、まぁよくできていますね。
一見もっともらしいもので、表面には、宛先として私の住所氏名がラベルに印刷された物が貼られているのですが、そのラベルには何らかのコードらしき物も印刷されています。
で、表面にはその他に、
・お客様コード
・それのバーコード
・「親展」「重要」「緊急」の注意書き
・請求元の名称、住所、電話番号
・「この部分からゆっくりとはがして中をご覧ください」
という文字が書かれていて、裏面には大きな文字で、
「本日中に開封してください、非常に重要なお知らせです」
との文字が。
で、中をあけると、まず開けて左側の面に、
・「請求内容」と書かれた項目に、
「現在、貴殿が以前携帯電話でご利用になられた云々…」というおなじみの内容
・「重要」と書かれた項目に
「弊社で確認しましたところ、お客様の場合、未だにご利用になられた…」という内容の後、「本書到着後、浮間で大至急お問い合わせください。」という、これまたおなじみの内容
・「ご注意」と書かれた項目に
「万が一、お支払いや連絡無き場合は…（中略）…裁判手続き…（中略）…ブラックリストへの登録…（後略）」という、これまたおなじみの内容
次に、左側の面、これが今までいろんなところで紹介された物よりもこっています。
表の中に、
・「発送No」として英数字で書かれた番号←表面に書かれた「お客様コード」と同じ
・「請求コード」の欄にはバーコード
・「お客様コード」の欄にもバーコード←表面に書かれた「お客様コード」と異なる
・「請求金額」の欄には「下記までお問い合わせ下さい」の文字が。
どこの世界に、請求金額が明記されていない請求書があるんだ（怒）
・その他、管理コード、問い合わせ先等が書かれている
で、よく考えたな～、と思ったのが、表の下に有る「ご注意」（ここは、全文引用します）
「弊社は最近多発している悪質な架空請求の業者ではありません。貴殿が実際にご利用になった有料番組サイトの正規の回収委託事務所です。中には心当たりが無くても一度でもサイトにアクセスすると、登録が無くても自動的に料金が加算されるシステムが多発していますので、今後ともご注意ください。」
まぁ、「システムが多発しています」ってのは日本語としてどうかと思うけど、これだとよく分からない人は、「そういうことがあるかもしれない」って気になるんじゃないかなぁ。
でも、残念ながら（？）私は以前携帯電話のソフト設計をやっている上に、実は会社でやっていた某社から出した携帯電話専用のコンテンツも担当していたことがあるので、コンテンツの課金システムについて多少なりとも分かっているので、この文面が嘘八百だというのはすぐにわかってしまいます。
だいたい、有料課金をする場合は、「登録が無くても自動的に料金が加算されるシステム」ってのが不可能なんだよね。
Ezwebにしろ、VodafoneLiveにしろ、i-modeにしろ、サイトに接続しただけでは、コンテンツ配信業者には、だれが接続しているのかは普通分からないようになっている。
正規に登録されたコンテンツで、料金回収代行をauやDoCoMoに依頼している場合は、携帯電話事業者側でそれを判別して認証や課金をするシステムになっているし、その有料コンテンツに登録する際にはユーザー自身のキー操作を要求するように必ず規定されている。（私がこの業務をやっていた３年ほど前はそうだった。おそらく今でもそれほど事情は変わっていないか、よけい厳しくなっていると考えられる）
また、そういった業者ではない、いわゆるオープンコンテンツの業者の場合は、そういったことも出来ないし、携帯電話会社からデータをもらうなんてことも出来ないから、ユーザー自身に個人情報、ユーザーID、パスワードなどを入力させるようにしなければ、誰が接続したかを判別する方法なんて全くないんだよね。
と言うわけで、よく考えたな～、とは思うけど、結局事実無根の請求だと言うことはすぐにばれてしまうというお粗末さです。
でも、こんな物を放置していているのも気味が悪いので、警察署に電話で相談して、来た郵便物は（念のためコピーをとっておいた上で）警察に提出してきました。
相談に乗ってくれた人も、この郵便物を見ると、「こりゃ始めて見る形式だね。よくできてるな～」と感心してましたが、念のため郵便物に書かれている電話番号（携帯番号が二つと、固定電話が一つ）に電話をかけたところ、固定電話の番号も含め全てが、
「こちらはｘｘｘｘｘです。お客様のおかけになった電話番号は、現在電波の届かない地域にいるか、電源が入っていないためかかりません」
という圏外メッセージを流すだけでした。（固定電話はおそらく転送されているんでしょう）
ということで、警察に届けも出して、ちょっとはすっきりとしたのですが、せっかく昼間に良い気分になっていたというのに、一日の最後で不愉快な気分にされてしまったのは非常に腹立たしいことです。
12:46 AM [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク
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