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June 28, 2011

中部電力の株主総会に行って来た

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私の父は生前中部電力に勤務しており、いわゆるアルゴンヌ留学生として最初期の原子力技術導入に尽力し、その後も一時的に火力発電の業務を行った以外はずっと原子力関係の業務を行い、原子力運営部部長、原子力計画部部長を歴任したあと、25年前に現職の部長(支配人)の時に癌で亡くなっている。
その関係で、父から相続した中部電力株を若干所有しているため毎年株主総会の案内が送付されてくるのだが、今までは平日に行われる事もあってなかなか行く気にならず、一回も行った事がなかった。
だが、震災以後の原発を巡る環境の激変に伴い、今まで株主として利益を得ていた者の責任というものを考えて今回始めて出席してみることにした。
(なお、原発に対する私の考えは「急に全敗は影響が大きすぎるので無理だが、状況と将来への影響・不安を考えると徐々に停めて行くのは避けられない」というもの。急進的脱原発でもなければ原発推進でもない考えを持っている事を予め表明しておきます。)

平日ということで、当然会社は休むことになるが、まぁしょうがないと考えなんとか休みをとり、今日は朝から準備をして会場へ。

会場に着くと非常に多くの報道陣、そしていわゆる脱原発を訴える団体で会場前はごったがえしていた。

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総会の始まる30分ほど前に着いたのだが、会場の中に入ると既にかなりの混雑。
それでもかなり前の方に席を確保する事ができ、後は開催を待つばかり。

10時の2分程前に取締役の方々が入場、着席し、時間になったところで議長の開会の発言から総会が始まった。

まずは会社状況をスクリーンを使って説明。
予め送付されている「第87期定時株主総会招集ご通知」に書かれている事業報告の内容をナレーションとグラフで説明。
その後、監査報告などが有った後、水野社長より「対処すべき課題」として震災とその後の浜岡停止の経緯と状況の説明と今後も電力の安定供給に努力するという説明があり、あとは副社長から事前に株主から質問が有った事項について回答を述べた。

途中から同じようなことが繰り返し言っていたが、

・需要に対し8から10%の供給の余裕がないと適正予備率があるとは言えない。現在の電力供給能力はまだ安定供給レベルに達していない
・月曜から水曜の13時から16時が電力需要のピークで逼迫する
・オール電化は電力需給に対する影響は軽微、ピーク時間にはあまり影響がない。(主に夕食時など、ピーク時間が過ぎてからが消費量が多い)
・川越火力、新名古屋火力などの火力発電所の定期点検時期をずらしたり、期間を短縮している。
・過去、火力発電所が計画外停止をしたのは一回。
・東海地震が発生した場合、地盤の隆起は一部だけが起こるとは考えておらず、御前崎が隆起し、敷地全体に緩やかな傾斜が起こると考えている。
・浜岡原発直下に断層があることを仮定した仮想東海地震でシミュレーションしている。その想定は1000ガル
・震災後、津波による全電源喪失を想定した対策をうっており、これは原子力安全保安院に妥当だと判断を受けている。
・法令に従った耐震基準は満たしている

と言った感じ。
特に最後の「法令に従った」というフレーズは今後も何度も聞く事になった。

その後の質疑応答では、浜岡付近に住んでいるひとを含め、いわゆる原発反対派に分類される人達をメインに「脱原発」についての質問が非常に長く続く。
言っている事はわかるのだが、質問にはなっていなくて自分の意見を言うばかりではなかなか共感しにくい感じ。議長からも「ご意見として承ります」という言葉しか得る事ができない。
周りの一般株主も、最初は暖かい感じで聞いていたのだが、時間をオーバーして話し続ける姿にいい加減辟易としてきた感じがありありとわかった。…こりゃ脱原発の方々も作戦ミスって感じです。

総会屋っぽい人からのヤジも有ったが、脱原発の方々からの質問の方がやや多めで質疑応答は終了。脱原発派の方々からの質問に対して、会社側からは「法令に従って安全を確認」などのらりくらりという感じ。あまり真摯に回答している感じではなかった。

あと、総会屋っぽい人からは

・自分は広島から来ているが、九州電力の原発でなにかあったら広島もやばいはず
・法令に従わない総理からの要求で「浜岡だけ」停めることを了承したのはなぜか?

という、意外にも真っ当な質問が来たため、周りの一般株主はどちらかといえばそちらの方に共感が広がった感じだった。(まぁ、この人はヤジも多かったので、完全に共感した人は少なかった思うが…)
私は何度も挙手したのだが結局議長から指名されず、質疑応答が終了してしまった。

その後は議案の審議。
取締役、監査役の選任だったが、これも色々あったがとりあえず議案通り選任が終了。

その際、質問が有った中で印象に残っているのが、静岡でお茶を作っているという方(この方が何度も質問し、また長かったので周りの一般株主が「またか」という感じでかえって脱原発派に対する反感が広がり、正直逆効果だった)が質問した「浜岡停止を決めた時の取締役会に誰が欠席したのか」という質問。
急な取締役会だったので社外取締役の方は欠席した方もいるという話だったが、確かにそれでは社外取締役を置いている意味が無いなという思いを持った。

その後、株主提案の脱原発についての提案の審議。
ここの質疑時応答が本当に時間がかかった…

基本は浜岡の廃炉、再生可能なエネルギー(自然エネルギー)への転換、核廃棄物を出さない、今後新たな原発を作らないということについての提案。
ここでは本当に色々な質問が出たが、脱原発派の方々は質問ではなく演説を始める人が多く、途中で議長から「質問は簡潔にお願いします」と注意されることも多い。
気持ちはわかるし、主張にはうなずける部分も多かったが、周りの雰囲気では逆効果だったと思う。

ただ、会社側からは同じ文言を繰り返し述べるだけの回答で、こちらも非常にばからしい感じだった。

採決では株主提案は全て否決。
ちなみに、私は一案(脱原発へのロードマップ作成)は賛成で、残り(即時廃炉など)には反対票を投じた。

東京電力の6時間よりは短いが、気が付くと4時間弱という長時間がすぎており外へ出るとどっと疲れがでてきました。

全体の感想ですが、委任状(郵送およびインターネット)の数が圧倒的なようで、会場で挙手しても数を数える事すらしないというの総会自体が形骸化しているようでなんとも無力感。
また、私も何度か挙手したのだが結局指名されなかったのは非常に残念だった。
(私は情報開示の必要性と方法について質問したかったのだが…)

正直言って、会社側にも脱原発側の主張にもうなずける面も有るが、全面的に納得はできない、非常に消化不良な総会という感じでした。

11:10 PM [日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク

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コメント

九州電力の株主総会も結構荒れたらしいよ<玄界灘原発の件で・・・

投稿者: fuka (Jun 30, 2011 12:31:11 AM)

全敗→全廃

お疲れ様です。
きっと、みんな初めて総会来たんですよ。

投稿者: (篁)/68区27点 (Jun 30, 2011 12:40:54 AM)

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